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すゞしろ日記/山口晃 [本]


すゞしろ日記

すゞしろ日記

  • 作者: 山口 晃
  • 出版社/メーカー: 羽鳥書店
  • 発売日: 2009/08
  • メディア: 単行本


山口晃画伯のエッセイ漫画集。

とにかく、この本も食べ物がおいしそう!!!
「おいしいもの」の出てくる本が好きな人にはぜひおすすめしたい。
一度読んでみたらいいです。

そりゃ、相手は画家さん。
食べ物をおいしそうに描けるのは当然でしょう、という向きもあるでしょう。
しかし、「絵が上手」ということだけでは、
「どうしてこうもおいしそうに描けるのか」ということの理由には
ならないのでは、と思っていたところ。

巻末に掲載されている『大相撲観戦乃記』で気がついた。
> 番付が下の取組は、足を引きずったり、両脇を
> 抱えられて退場するものが見受けられたが――
> 上位になると首の一本も折れたんじゃないかと云う
> 落ち方をしても「ひょい」――と立ち上がる
あー。
これ。この観察力。

それが、食べ物をおいしそうに描かせるし、日常の一コマを
面白おかしく描かせるのだな、と。
勉強になりました。私も心がけよう。

人に面白さを伝えようと書き始めた文章で自分が学習する。
このエントリで一番得したのは、たぶん私だ。
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ねじの回転/ヘンリー・ジェイムズ [本]


ねじの回転 -心霊小説傑作選- (創元SF文庫)

ねじの回転 -心霊小説傑作選- (創元SF文庫)

  • 作者: ヘンリー・ジェイムズ
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2005/04/09
  • メディア: 文庫


まだ読み終わってはいませんのですが。

タイトル作品は読み終わった。
「その難解さばかりが言及されてきたこの名作」という、
文庫の最初にある解説がわかる、ような気がする。

えっとね、『ねじの回転』、怖い部分もあるんです。
怖いという、語り手の女性の気持ちに共感した部分もある。
だけど、正直、クライマックスで何が起こったのかわからず……。
読解力が足りないのかなあ。
どうしてこんな風に終わるのか、わかったような、わからないような。

こんな書き方をすると、いかにもこの作品が「難解」風ですが、
実際にはこの本の訳文はとても素晴らしいと思う。
大げさでなく、「やめられない止まらない」ですよ。

『ねじの回転』に限らず、このほかに収録されている
『古衣装の物語』も『幽霊貸家』も、まだここまでしか読めてないけど、
どの作品もその時代の趣はあるのに、古くさくない。
私は主に本を電車の中で読むけれど、電車を降りても読み止められなくて
ホームを歩きながら読んでいる(迷惑)。
でも、それくらい面白いですよ!

まだもうちょっと暑い時期は続くから、心霊小説でひんやりするのもいいかも、ねー。
『ねじの回転』は私にはよくわからなかったけれど、少なくとも
『古衣装の物語』はわかりやすく怖いぞ。
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怖い本勢揃い [本]

これから数日、旅に出ます。

旅のお供に、以前買ったもののまったく手をつけていない本を
1冊くらい持って行こうと思い、ラインナップを確認したら。

ねじの回転 -心霊小説傑作選- (創元SF文庫)

ねじの回転 -心霊小説傑作選- (創元SF文庫)

  • 作者: ヘンリー・ジェイムズ
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2005/04/09
  • メディア: 文庫



D坂の殺人事件 (創元推理文庫)

D坂の殺人事件 (創元推理文庫)

  • 作者: 江戸川 乱歩
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 1987/06
  • メディア: 文庫



きつねのはなし (新潮文庫 も 29-2)

きつねのはなし (新潮文庫 も 29-2)

  • 作者: 森見 登美彦
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2009/06/27
  • メディア: 文庫



ちょっとピンぼけ

ちょっとピンぼけ

  • 作者: R.キャパ
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1979/01
  • メディア: 文庫


怪奇小説とか伝奇小説とか戦争話とか。
なんじゃこりゃ。

私は旅行に、さくっと読める気軽で楽しい本がほしいのよ!
陰気で薄暗い話は(好きだけど、今は)いらないのよ!

というか、うっかりするとこの手の本を買い集めてしまう自分を省みるべきだ。

そして、自分を罵りながら手元にある本をパラパラ眺めるうちに
『ねじの回転』が読みたくなってくる。
でも、でも、慣れない場所で怖い話…。キング先生のお墨付き…。
……やっぱやめとこ。

道中で

一瞬の風になれ 第一部 -イチニツイテ- (講談社文庫)

一瞬の風になれ 第一部 -イチニツイテ- (講談社文庫)

  • 作者: 佐藤 多佳子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/07/15
  • メディア: 文庫


でも買ってやろうかと思います。
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学問のすすめ 現代語訳(補足) [本]


学問のすすめ 現代語訳 (ちくま新書)

学問のすすめ 現代語訳 (ちくま新書)

  • 作者: 福澤 諭吉
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2009/02/09
  • メディア: 新書


最近、このブログの検索ワードは『学問のすすめ 現代語訳』が急上昇。

どうしました?
誰か有名な人が推薦でも?

検索上位に出るようで、それはとても嬉しいことなのですが、
それに反してこのときの記事はさらっと書き流しているので
情報量が少なくて、なんだか申し訳ない気持ちも。

ええと、ここで補足しておくと(あんまり意味ないかもしれないけど)、
読み進むに従い、「全国民に1冊」の気持ちはますます高まっています。
みんなそれぞれ、生き方やものの考え方が違うのは
当然のことと思いますが。
ただそれも、『学問のすすめ』を読んだ上での話だったら、
世の中はもっと素敵になるかもしれない、と。

ここでいう「学問」というのは、別に「勉学」を直接的に
指しているわけじゃない、というのも意外な話でしたよ。
『古事記』は暗誦しているけれども、いまの米の値段を知らないものは、
実生活の学問に弱い人間である。
…なんてさ!
私、読みながら「仰る通りでございます」って頭を下げましたよ。

勉強ができりゃいいって話じゃないし、
米・野菜・魚の値段に詳しければいいって話じゃないし、
政治はどっかの誰かがやっていること、っていう話じゃないし。
自分が幸せに暮らすためには、自分にもやるべきことがあるはずだ、ということを
説いてある本なのだと思います。

買うのを迷っている、とかいう人には、私からも
「とりあえず買う」ことをおすすめ。
「はじめに」で、訳者の齋藤孝先生も「興味を持ったところから読み始めていい」と
書いていますよ。
さ、どうぞどうぞ。
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Aoyama Flower Market BOOK/Aoyama Flower Market [本]


Aoyama Flower Market BOOK

Aoyama Flower Market BOOK

  • 作者: Aoyama Flower Market
  • 出版社/メーカー: パルコ
  • 発売日: 2008/05/02
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


会社の女の子に、何気なくやっていたことを
「乙女ですねえ」と言われることがある。

枝毛が増えたから髪を切った、とか。
新聞に載ってる蛍の写真を見ていた、とか。

しかし、このブログからもおわかりのことと思いますが、
必ずしも「乙女」とは言い切れない私の性質。
「乙女ですねえ」と言われるたび、何となくモヤモヤしたものを感じていたのですが。

最近、切り花に興味が出てきた勢いでこの本を買った。
ちょっと花の扱い方を勉強しようかと。
そして、この本と一緒に買ったのは、これ。

カメラ日和 2009年 03月号 [雑誌] VOL.23

カメラ日和 2009年 03月号 [雑誌] VOL.23

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 第一プログレス
  • 発売日: 2009/01/20
  • メディア: 雑誌


これは……乙女だわ。申し開きできないわ。
「花」と「カメラ」だもん。
カメラって、ごついやつじゃなくて『カメラ日和』だもん。
どっちの本もまあ、可愛らしいたたずまいだこと!

レジに持って行くときも、あまりの「乙女」なセレクションに
ちょっと恥ずかしかったくらい。

しかし、確かに自分には乙女な部分もある、と気がついたので
(考えてみたら、このブログのデザインも相当に「乙女」だ)、
「乙女ですねえ」という言葉にも怯まずいきたいと思います。
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学問のすすめ 現代語訳/福沢諭吉 [本]


学問のすすめ 現代語訳 (ちくま新書)

学問のすすめ 現代語訳 (ちくま新書)

  • 作者: 福澤 諭吉
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2009/02/09
  • メディア: 新書


買いだめしておいた本の中から発見。(買ったことを忘れていた)

いつだったか、有名な人の講演を聞いたときに
「読んでおいた方がいい」というようなことを言われて、
向学心豊かな気分だったときに買ったものです。

文語体ではとても読めないけど、現代語訳になってるのなら
ちょっとくらい理解できるかも、と思って。

訳者は齋藤孝先生。
とてもわかりやすく読みやすい文章で、助かります。
そして書いてあることは、要するに「生きるヒント」みたいなもので驚いた。

これは……みんな、読んだ方がいいよ。
今さら、私の言うことでもありませんが。
だけど、嫁姑問題にまで触れてあるんだから!
小さい人間の考えることなんか、諭吉先生にはお見通しなんだから!!

今後は「尊敬する人は、福沢諭吉です」と本気で言ってしまいそうです。
(『学問のすすめ 現代語訳』に関しては補足を書いております→ココ

今年は『おとなの小論文教室。』にも出会ったし、

思考のレッスン (文春文庫)

思考のレッスン (文春文庫)

  • 作者: 丸谷 才一
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2002/10
  • メディア: 文庫


にも出会ったし、なんというか、自分のものの考え方を
根本から見直す手助けになるような本をたくさん読んでいる気がします。
ありがたや。
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星を継ぐもの/ジェイムズ・P・ホーガン [本]

読んでまっせ。

星を継ぐもの (創元SF文庫)

星を継ぐもの (創元SF文庫)

  • 作者: ジェイムズ・P・ホーガン
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 1980/05
  • メディア: 文庫


近所の書店へ行ったら、東京創元社文庫フェアをやっておったので。

ジョナサン・キャロルの名前を見かけて懐かしくなって、
ついつい足を止めたのが運の尽き。
私の中でも、10年周期くらいで創元社文庫フェアが開催されるのですが
どうやら今年は当たりだったらしい。
前回のフェアは大学時代。SFとホラーばっかり読んでました。

今回は、名前だけは聞いていたけど、いまだに読んだことのない本ばかり
3冊まとめてお買い上げ。
で、最初に手をつけたのが『星を継ぐもの』。

古いSFってどうなのよ、と思ったけど、意外と面白く読み進めております。
働くようになったので、会社組織の仕組みなども学生時代よりは
理解できててそういう意味でも面白い。
でもそれはSFの面白がり方とは違う。

まだまだ物語は始まったばかりなので、のんびり読み進めていきます。
久しぶりに創元社文庫を買って、うれしかったから書いてみた。
この本自体の感想は…読み終わって、「言わずにおれないこと」が溜まっていたら、書きます。
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おとなの小論文教室。/山田ズーニー [本]


おとなの小論文教室。 (河出文庫)

おとなの小論文教室。 (河出文庫)

  • 作者: 山田 ズーニー
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2009/02/04
  • メディア: 文庫


このブログを再開してすぐ、くらいのタイミングで買った本。

ちょうどこのとき、私は自分が
・1日を心静かに振り返る
・自分のことを心静かに振り返る、考える
ということが苦手で、やってこなかったために色々と大変なことを
引き起こしたり、判断を間違ったりしているのではないだろうか、と感じていました。

苦手だから「その日」を振り返らない。
その結果、反省もしないので同じ失敗をくり返す。
苦手だから「自分のこと」を考えない。
その結果、自分の気持ちを見失う。

私に必要なのは、何よりもまず、「その日」であれ「自分」であれ、
何かを振り返ってじっくり眺めることではないだろうか、と。
そうしたら、「苦手だから」と目を逸らした部分に気がつくかもしれない、と
思っていました。

そんなとき、手に取ったこの本にあったのが、
「読者からきた未来をひらく30の「問い」」。
・自分の好きなことは何か?
・3ヶ月後、どうなっていたい?
…こんな、わかりやすい「問い」ばかりではないけれど、
そのときの私が「苦手だから」と考えたことがなくて、けれども
考えなければならないな、と感じていた部分を照らし出すのには
ちょうどいいかもしれない、と思うような「問い」がありました。

タイトルこそ「小論文教室」となっているけれど、
私自身は、この本は自分が自分になるための強力なツールのように感じています。

自分が見落としていた自分のこと、見失ってしまった自分のこと、あるいは、
自分でも知らなかった自分のこと。
そういう「自分」を見つけ、さらにそれを自分の身にするためのサポートとして、
とても参考になるのではないか、と。

人との関係が煩わしいから、「伝わっていない」と感じても
伝えきらずに我慢してしまうのは、本当に幸せなことか、と、
この本では何度も問いかけられます。

意識している、していないにかかわらず、おそらく誰もが感じていることを、
「もう一度、きちんと自分に聞いてみてください」と、
ズーニーさんは言葉を尽くして書いている。
それは、ひいては
「自分の意見を無視しない(ごまかさない)」→「自分を大切にする」
ということになるのかもしれない。

自分が幸せになり、人を幸せにするために必要なことは何か。
雲をつかむような、宗教のような話だけど、
それをあやふやなままで「なかったこと」にしないようにしよう、と決めるために。
それこそ、あやふやなものに頼るのではなく、自分の力で
実現できるようになるために、私はこの本を読んでいます。

四畳半神話大系/森見登美彦 [本]


四畳半神話大系 (角川文庫 も 19-1)

四畳半神話大系 (角川文庫 も 19-1)

  • 作者: 森見 登美彦
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2008/03/25
  • メディア: 文庫


ハードカバーの表紙もカワイイですけど、私はフジモトマサルさんの絵が好きなので
文庫本でご紹介。

『夜は短し歩けよ乙女』を、いまだに読んでいません。
威張ることじゃないけど。
その代わり、先に

太陽の塔 (新潮文庫)

太陽の塔 (新潮文庫)

  • 作者: 森見 登美彦
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2006/05
  • メディア: 文庫


を読んで、「やっぱり森見さんの小説はステキだった!」と膝を打ち、
ご本人のブログ『この門をくぐるものは一切の高望みを捨てよ』の面白さにひれ伏して、
「まだ次の文庫は出ないのか」と手ぐすね引いて待っていたのが、『四畳半神話大系』というわけです。

森見先生自身に「ひねくれ者の次男(2作目)」と言われる、正真正銘のパラレルワールドな物語。
ぼろい四畳半に暮らすモテない大学3回生の「私」が、バラ色の大学生活を求めて
さまよう物語。

…だけどね、私は知っていますけど、「バラ色の大学生活」なんて、ない!のです。
その気持ちは、この本を読むとより強く実感されます。

例えば異性にモテモテの大学生活を送っている人がいたとしたら、おそらくその人は
忙しすぎてへたばってしまうか、あるいは、どこにどうやって上手いこと
付き合いのある相手をはめ込んでいくか、時間割を作るのに四苦八苦して「バラ色」どころじゃないでしょう。
勉強がものすごくできる、将来を嘱望されているような大学生なら、
きっと周囲からのプレッシャーに苦しんでいるだろうし。

モテてもモテなくても、「バラ色の大学生活」は幻のようなもので、実際にそれを謳歌している
大学生なんて、たぶん一人もいないんじゃないか。
誰にだって、それぞれに事情はあって、それがちょっと「良く」見えたり「悪く」見えたりするだけで。
だけど、「私」はその幻が実在すると信じて疑わない。
「大学に入学したとき、このサークルにさえ入らなければ…!」と、いつまでも悔やんでいる。

悔やんでいるから、「私」はパラレルワールドで4つの大学生活を送ります。
いや、「から」じゃないけど。とにかく。
4つすべてでの生活を終えてみると、果たしてその後悔は妥当だったかが見えてくる。(たぶん)

しかし言わせてもらえば、「私」の大学生活だって、私からは充分すぎるほど「バラ色」に見えるよ!
(かわいそうな目にもさんざん遭ってるとは思うけど!)

そしてこの本のヒロイン、「明石さん」のかわいらしいこと。
すっきりした黒髪のボブスタイルで、ちょっとネコっぽい顔立ちの美少女を想像しているのですが、
具体的にはこんな顔、というのがぴったり思い浮かばなくて悔しい。

次に文庫になるのは

きつねのはなし

きつねのはなし

  • 作者: 森見 登美彦
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2006/10/28
  • メディア: 単行本


かな。
まだまだ先かもしれないなあ。
あー、待ち遠しい!
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インストール/綿矢りさ [本]

お久しぶり。(なれなれしい)

そして、超今さらな本について、書きます。


インストール (河出文庫)

インストール (河出文庫)

  • 作者: 綿矢 りさ
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2005/10/05
  • メディア: 文庫



でも、「今さら」というのは私が読んだタイミングの話であって、
この本が古くさくなっているとか、そういう話ではないのです。よ。


蹴りたい背中 (河出文庫 わ 1-2)

蹴りたい背中 (河出文庫 わ 1-2)

  • 作者: 綿矢 りさ
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2007/04/05
  • メディア: 文庫



今調べたら、この作品が芥川賞を受賞したのは04年のことだった。
わあ、もうそんなに前なのかあ。

『蹴りたい背中』は、確か雑誌に載ったのを読んだ気がする。
綿矢さんの美人ぶりに興味を持ちつつも、『インストール』を読みそびれていたので、
たまたま手元にあった雑誌に新作があるってんで読んでみたら、これがまた
あんな美人が書いたとは思えないほど屈折した女子高生のお話で。

そのうえ、さらさら流れるような文章がきれいで、
まあすごい、まあステキ、と思いながらすらすらと読んで、
そんじゃ『インストール』も読んでみよう、と買ったきり、普段使わない旅行鞄に
この本が紛れ込んでしまって、結局読んだのは今年に入ってから。

あらすじだけは、文藝賞の発表時、芥川賞の発表時に
何度も読んでいたので、今でも覚えている。
「女子高生が小学生と組んで、アダルトサイトのチャットで荒稼ぎする話」。
ふーん、と思っていたけれど、読んでみて、思う。

あらすじというか、物語の枠組みはそうかもしれないけど、
『インストール』はそういう話じゃありませんな。

主人公の朝子は「女子高生」とはいえ、クラスの女の子たちになじめていないし、
小学生のかずよしも、それなりの葛藤を抱えている。
ただ金儲けをしたくて二人は手を組んだわけじゃなくて、ということもわかるし、
第一、出てくるのはその二人だけじゃなくて、周りの人々も
ちゃんと、いくつかの側面を持った人物として描かれている。
うーん、うまいなあ。

クラスでの所在なさの表現だとかは、現役女子高生ならではのうまさだと思うけど、
やっぱりこの、すらすら読める、響きが気持ちいい文章の美しさは
才能といわれるものなんだろうなあ。

おまけ?で入っている『You can keep it.』もいい。
もっとたくさん書いてほしいなあ。
『You can keep it.』みたいに、女の子が主役じゃない作品も、きっと面白いに違いない。
ぼうっとしながら、次の作品を待っています。
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